こんにちは、Yes進学セミナー英語担当です。今回は英語が得意な方向けに問題を出したいと思います。では、さっそく。

問題:次の日本語訳になるように、次の語群から( )内に当てはまる最も適当な英単語(句)を選びなさい。

A 風呂に入る (          )  a  bath  語群〔 take , have , do , get in  〕

B 強い雨   (          )  rain  語群〔 strong , heavy , large , a lot of 〕

いかがでしょうか?では、正解です。

A 風呂に入る take a bath

B  強い雨   heavy rain

正解できましたでしょうか。

こんなの簡単だよ!という方。では、Aの問題では、なぜ‘have’、‘do’、‘get in’は不適切なのでしょうか。特に、「入る」=get in は正解で良さそうに見えます。Bの問題では、なぜstrong(強い)ではなく、heavy(重い)が正解なのでしょうか。

ここで、一度、日本語の観点からこの問題を考えてみましょう。例えば、Aの問題の「風呂に入る」という日本語ですが、「風呂を浴びる」という言い回しは間違いではないかもしれませんが、日本語の表現としてはなかなか見かけません。(ですが、「シャワーを浴びる」とは言います。逆に「シャワーに入る」とは言いません)

このように、「よく使われる単語の組み合わせ」と、「一緒には使われない単語の組み合わせ」が英語にもあります。この「よく使われる単語の組み合わせ」のことを、collocation(コロケーション)と呼びます。要は、英語では「強い雨」のことを”heavy rain”と言い、’strong rain’とは言わないのです。

この点はとても重要です。「強い」雨だから、strongでいいじゃん!と思った方は、そもそも日本語の構造と英語の構造が同じであると勘違いしている事になります。しかし、日本語と英語は、そもそもアジア圏の言語とヨーロッパ圏の言語という風に全く別物なのです。日本語をそのまま英語に直しても、その英語表現はそもそも存在しない場合がほとんどなのです。

今回、このブログでお伝えしたいことは、コロケーションの大切さです。コロケーションの誤りが部分的であれば「不自然だが言いたいことはわかる」程度で済みますが、コロケーションの決定的な誤りは、文法ミスと同じ、あるいはそれ以上の悪印象を与える、ということです。日本人が英語などの他言語を学習する際には、この点を理解して語学学習を進める必要があります。(かく言う私は、このことを浪人時代の予備校で初めて習いました(汗)それまで全く知らなかったコロケーションという語学学習の基本知識に、ものすごい衝撃を受けたことを覚えています。「strong rainという表現は実は英語には無いんだ!」と。)

では、コロケーションに気を付けながら英語を勉強するにあたって、何が大切でしょうか。それは、シンプルに、「教科書やワーク、参考書に出てくる重要表現(連語、コロケーション)をそのまま覚える」ということです。よくある間違った英語の勉強法は、単語だけを覚える勉強の仕方です。例えば、「強い雨」を単語に分けて「強い」「雨」→‘strong’‘rain’と覚えてしまうやり方です。このような生徒は、英作文をする際存在しない英語を次々に生みさしてしまいます。

そうではなく、素直に、風呂に入る=take a bath ,強い雨=heavy rain と言葉のまとまりで覚えるようにしましょう。そうすれば、おのずとナチュラルな英語を習得できます!

以上です。今回のコロケーションという知識が、皆様の英語学習の一助になれば幸いです。