大分県立高校入試(1次入試)が3月5日・6日に実施されました。今年度の入学定員は7120人で昨年に比べ80人の増加、推薦入試合格者を除いた一般入試の募集人員は5864人となりました。
今年度の倍率は1.04倍、集中が続いている大分市内の高校については平均倍率が1.22倍でした。今年度はとりわけ普通科進学校と実業系高校で状況が分かれました。進学校は概ね倍率が高く(大分西1.56倍、大分豊府1.39倍、大分上野丘1.32倍)、一方実業系は概ね低く(大分工業1.04倍、情報科学1.14倍、大分商業1.14倍)、特に大分工業では電気科0.69倍 機械科0.80倍 電子科0.94倍 工業化学科0.97倍など定員割れしている学科も多数ありました。県外の生徒の受け入れを行う「全国募集」を採用した高校が県内で3校あり(安心院、国東、久住高原農業)、各高校独自の特色を生かした学科・コースをアピールしていましたが、いずれも苦戦を強いられた結果でした。また、令和7年度の中学校卒業予定の生徒は昨年より大幅に減少すると見込まれています。そのため、募集人員も全体で大きく減少する可能性があります。
入試問題については長文の問題の増加がどの教科も見られました。また、資料や図表などを用いた問題も多く、そこから何が読み取れるかをつかむ必要がありました。教科ごとにおいては以下の通りです。
【理科】
全分野より満遍なく出題されており、定期テストレベルの問題が多く、全体的に非常に易しくなっていました。計算問題は昨年に比べ激減し、論述問題はいずれもよく出題される問題でした。
【国語】
読みやすい内容が多かったものの、複数の資料を読み取る問題や表現力で差がつく問題が出題されました。解答時間に時間がかかる問題もあったため去年より難化したようです。
【英語】
単語数が去年度より100語程度増えたため、文章量も多くなっていました。大学入試を見据えた問題となっていたと思われます。国語と同様に時間配分が重要だった試験でした。去年度の入試の得点分布のように高得点層と低得点層の二極化となりそうです。
【社会】
昨年に比べ易しくなっていました。一部難解なものや馴染みの薄い問題もありましたが、基本的な知識が身についていれば得点できる問題が多かったです。ここ数年平均点が低い傾向ありましたが、今年度は上昇すると見込まれます。
【数学】
理科と同様に非常に易しい問題でした。ただ、今年度も長文の問題は出題されました。昨年度に比べ文章量は少なくなり要点をおさえたら、あまり時間がかからない問題でした。
以上となります。来年の入試への取り組みのご参考となれば幸いです。