こんにちは、Yes進学セミナー英語担当です。突然ですが、英語が得意な方に問題です。とても有名な問題ですが、語学を勉強する際にとても重要な要素を習得しているかどうかテストする問題です。難易度としては中学2年卒業レベルです。

問題:以下の英文を日本語に訳しなさい。

Can can can cans.

いかがでしょうか?

※解説のため①Can ②can ③can ④cans.と番号を振ります。

では、英文を分析していきましょう。英文は肯定文の場合、通常、主語→動詞の順番で並びます。なので①Canは主語だと考えられます。

次に、②と③ですが、①が主語なのでその次は動詞だろうと考えられます。さらに、②と③の間にand(~と)がないので、どちらか一方が動詞だとわかります。

もし②が動詞だとすると、③のcanは名詞か形容詞か副詞であると考えられます。canという形容詞・副詞は英語には存在しないので③は名詞かもしれません。ですが、名詞のcan(缶)は数えられる可算名詞ですので、canの前に「a」か「the」の冠詞がないと文法的に誤りです。つまり、②が動詞だと③④の品詞が説明できません。

このことから、②は動詞ではなく、③が動詞(「~を缶詰にする」)だと判断できます。

②canは動詞の前に来ていますので、副詞か助動詞(「~できる」という可能を表す)の2択です。先述の通り、canという副詞はないので、②は助動詞だと断定できます。

最後、③の動詞canは「~を」という目的語が必要な他動詞です(自動詞の意味は持ちません)。目的語は必ず名詞であることから、④cansは「缶」という名詞の複数形であるとわかります。

では、上記の内容を整理してみましょう。

  1. Can(←主語) ②can(←助動詞) ③can(←他動詞) ④cans(←名詞).

以上から、解答は「カンさんは缶を缶詰にできる」という日本語だとわかります。(ちなみに、余談ですがCanという苗字はトルコ系の方に多いようです。)

このように、本問題を回答するにあたって求められる主な知識は以下の通りです。

1.品詞の理解 2.英文の構造の理解 3.自動詞・他動詞の理解 4.冠詞の理解

公立の中学校では、上記のような品詞分解(英文の単語を主語、動詞、副詞、目的語などと分析して、文の構造を分析すること)をはじめとする英文法をなかなか教えてくれません。これは、文部科学省の意向により近年の英語教育が文法中心から発話中心にシフトしているからです。なので、中学校では文法を教える時間を削減して会話表現やリスニングの授業に力を入れています。

しかし、発話をするにも文法の知識がなければ正確な英文を作れません。正確な英文が作れなければ伝えたい内容が会話で伝わらないので英語を勉強している意味がありません。実は外国人が母語でない言語を読めたり喋れるようになるには正しい文法の知識が必須なのです。言い換えれば、文法をしっかり勉強すれば、中学の内容に比べ急激に難しくなる高校での英語の授業にもついていけます!

Yes進学セミナーの英語の授業では中1から中3まで文法を徹底的に教えます。

是非、君たちもYes進学セミナーで英語が得意になろう!